代表者プロフィール

なぜ吃音カウンセリングを提供するのか

代表:篠﨑大司

はじめまして、オンライン吃音カウンセリング代表の篠崎大司と申します。

本サイトにお越しいただきありがとうございます。

私はこれまで大学を中心に25年にわたり外国人に対する日本語教育に携わってきました。

はじめは挨拶や自己紹介さえままならなかった学習者が、日本語学習を通じて「言葉の壁」を乗り越えていく姿を、これまでずっと目の当たりにしてきました。

そのため、言葉を思い通り使いこなせない不自由さは、人一倍理解しているつもりです。

そんな折、ふとしたきっかけで吃音の世界を知りました。

日本語が母語でない外国人が日本語に悩むのは当然ですが、日本語を母語の、しかも日本語が話せるにもかかわらず発話に不自由さを感じている日本人がいることに大変衝撃を受けました。

しかも、吃音者は成人だけでも日本全国に約100万人、人口の約1%にも上ることを知り、その多さにも驚きました。確かに、私の知り合いの中にも何人か吃音の方がいます。

そこで、吃音に興味を持った私は、書籍やネットで調べたり、吃音専門の医療関係者の方々や実際に吃音をお持ちの方々に直接お話を伺ったりしました。

その中で、多くの成人の吃音者の方が、普段の生活はもとより、恋愛や就職、結婚等、人生のビッグイベント時にご自身の吃音で悩まれ、中には苦悩の末、自ら命を絶つ方までいるということを知り、驚きを隠せませんでした。

そのような現状があるにもかかわらず、特に成人に対する吃音診療が非常に手薄であること、言語聴覚士といっても必ずしも吃音診療に明るいわけではないこと、そして中には、診療を受けるために遠く北海道から福岡の病院まで通われている方までいることを知りました。

また、運よく診療やカウンセリングを受けられたとしても、医師やカウンセラーとの方針や性格が、自分の症状や性格と合わないため症状が改善しなかったり、場合によっては受診を途中で断念したりといったミスマッチも起こることを知り、何ともやり切れない思いになりました。

「どうして、これだけ吃音に悩んでいる方がいるにもかかわらず、当然受けられるべき適切な医療サービスを受けることができないのか。」

怒りとともに不思議に思った私は、さらに調べてみました。

そうすると、成人に対する吃音診療では診療報酬の点数がつかないという衝撃の事実を知りました。

このため、医療提供側も経営的観点からどうしてもサービス提供に消極的にならざるを得ず、さらにそれが原因となって言語聴覚士の待遇も上がらない、そのため担い手の確保も難しく、結果、吃音者に十分なサービスを提供できないという「負の連鎖」が背景にあるということを知りました。

「これでは、国を動かさないかぎり負の連鎖を断ち切ることはできない。診療報酬の点数に頼ることなく吃音者に十分なサービスを提供する方法はないか。」

こうして私なりに考え抜いた結果、「オンライン吃音カウンセリング」を立ち上げるに至りました。

本サービスの内容は、これまで本サイトでご案内してきた通りです。

私は、本サービスを通じて吃音者にとっても吃音診療に携わる言語聴覚士の方にとっても生きやすい社会を作ることが目標です。

この目標に向けて、精一杯頑張っていきたいと思います。応援していただければ幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。